興味深いのは、このブームを支える強力なセグメントの一つが10代から20代のZ世代であるという点だ。SNSでは、彼らの何気ないオフショットや、インタビューでのウィットに富んだ受け答えがショート動画として拡散され、何百万回も再生されている。ここには、かつて揶揄されたような「説教臭さ」や「おじさん構文」的な野暮ったさは微塵もない。
若者たちが惹かれているのは、過剰に着飾らない「引き算の美学」だ。仕立ての良いスーツをラフに着こなし、自らの衰えすらユーモアに変えてしまう余裕。その飾らない姿勢こそが、デジタルネイティブ世代にとっての「究極のクール」として映っている。