物語の発端は、移動教室の机の中に残されていた「好きだ」と書かれた一通の手紙でした。差出人は学校一のモテ男・瀬戸山潤。受け取ったのは、目立たないことを良しとして生きてきた黒田希美。しかし、その手紙は希美の親友宛てに書かれた誤配でした。
本当のことを言えないまま、希美はノートを介した秘密のやり取りを続けてしまいます。ウソから始まった関係だからこそ、ページをめくるたびに深まる本音と罪悪感。文字を通してしか伝えられない素直な感情が、観る者の胸を締め付けます。SNS全盛の時代にあって、あえて手書きのアナログな日記を選んだ設定が、物語に温かく切ない陰影を与えています。