ファンの間で最も白熱し、連載終了後も有馬貴将 カネキ どっちが強いという議論が尽きない最大の要因は、作中における2度の直接対決の特殊性にあります。無印『東京喰種』の「V14」における初戦、そして『東京喰種:re』のコクリア地下における再戦は、単なる勝敗の優劣を超えたドラマを内包していました。
初戦のV14において、カネキは完全に圧倒されました。半赫者として覚醒し狂乱状態にあったカネキに対し、有馬はかすり傷一つ負うことなくIxA(イグザ)とナルカミを操り、カネキの両目を刺し貫いて完全敗北に追いやっています。この時点での地力には雲泥の差が存在しました。
議論が分かれるのは、コクリアでの第2戦です。白髪へと戻り、記憶と「生への意志」を取り戻したカネキは、有馬の最強クインケ「フクロウ」を破壊することに成功します。結果として有馬は自ら首を掻き切って自決を選びました。しかし、この一戦には以下の決定的な背景が存在します。
- 有馬貴将の肉体限界:半人間としての宿命である急速な老化が進行しており、右目の視力を緑内障によって完全に喪失していた。
- 有馬の心理的意図:有馬はカネキを殺すためではなく、自らを乗り越えさせ「隻眼の王」として喰種と人間の希望に仕立て上げるために戦っていた。
- カネキの不殺の誓い:カネキ自身も有馬を殺害する気はなく、クインケの破壊による無力化のみを目指していた。
もし双方が「全盛期の肉体コンディション」かつ「純粋な殺意」を持って激突した場合どうなるか。結論として、対人戦闘技術、反応速度、戦術の緻密さにおいて、全盛期の有馬貴将は「竜脱皮前のカネキ」を確実に上回っていたと推察されます。しかし、物語終盤の金木研 最終形態 強さ――すなわち竜の力を取り込み、無限の赫子生成と驚異的な自己修復能力を得た状態のカネキに対しては、いくら有馬といえども消耗戦の果てに押し切られた可能性が高いというのが、作中描写を総合した最も論理的な帰結です。