ネット上の掲示板やSNSでは長年、「二人は殴り合いの喧嘩をして生涯共演NGになった」「現場で一切口を利かなかった」といった過激な噂が一人歩きしてきました。しかし、これは明らかな誤解です。
確執が存在したことは事実ですが、それは幼稚な私怨によるケンカではなく、「お互いの表現力に対する異常なまでの意識の高さ」に起因するものでした。実際、萩原聖人は後年のインタビュー番組『ボクらの時代』などで当時を振り返り、「自分は本当に生意気で尖りまくっていた。木村くんは当時から全力で挑んでいたのに、認めたくない自分がいた」と率直に反省を口にしています。
また、木村拓哉自身も「あの現場があったからこそ、絶対に役者として認めてもらえる存在になろうと誓った」と語っており、萩原聖人という壁が存在したからこそ、後の『ロングバケーション』や『HERO』へと繋がる覚悟が醸成されたと認めています。不仲とは、単なるいがみ合いではなく、若き天才二人が削り合った魂の摩擦熱だったのです。