愛猫が32歳相当の成熟期を迎えた今、見直すべき実践項目は「毎日の給餌コントロール」と「医療機関との付き合い方」の2点に集約されます。
まずは猫4歳キャットフード量の厳密な管理です。パッケージに記載された給餌量はあくまで標準的な目安に過ぎず、室内飼育で運動量が控えめな4歳猫にはカロリー過多になるケースが散見されます。愛猫の安静時エネルギー要求量(RER)と、避妊・去勢済みの係数(成猫係数1.2〜1.4)を掛け合わせた1日の必要カロリーを算出することが推奨されます。
水分補給の工夫も欠かせません。ドライフード中心の食事では慢性的な水分不足に陥りやすいため、ウェットフードを1日1回トッピングする、部屋の複数箇所に水飲み場を設置する、流水型の給水器を取り入れるなど、自発的な飲水を促す環境づくりが下部尿路疾患の最良の予防策となります。
そしてもう一つが、猫4歳健康診断の頻度をどう設定するかです。かつては「7歳を過ぎてから毎年受診」が一般的でしたが、近年の予防獣医療では「4歳時点での基準値(ベースライン)の把握」が強く推奨されています。
血液検査の数値(SDMAやCre、ALTなど)には個体ごとの微妙な「その子固有の平熱」のような基準が存在します。7歳を過ぎて数値が上昇した際、健康だった4歳時の数値がカルテに残っていれば、わずかな異常値の推移から初期の慢性腎臓病や肝機能障害を早期発見できます。4歳を節目に、年に最低1回の「血液検査・尿検査・身体測定」を習慣づけることが賢明な判断です。