プロの世界は過酷だった。新潟での出場機会を求めてもがき、武者修行の場として選んだのが福島ユナイテッドFCへの期限付き移籍だ。実戦経験を積むなかで、天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会のピッチにも立ち、守備陣の一角として泥臭く体を張る日々が続いた。しかし、ポジション争いは熾烈を極め、思い描いたような順風満帆なステップアップとはいかなかった。
2018年、彼は大きな決断を下す。兄・高徳がプレーしていたドイツへ渡り、VfRアーレンへ移籍したのだ。異国の地、言葉の壁、フィジカルの激突。DAZNのハイライトやスポーツナビの速報では伝えきれない、下部リーグ特有の殺伐とした生存競争がそこにはあった。海外の芝を踏みしめ、欧州基準の激しさを体感した日々は、彼のフットボーラーとしての視野を一気に押し広げた。