「笹食ってる場合じゃねぇ」が単なる一過性の流行画像で終わらなかった最大の要因は、アスキーアート(AA)職人による精巧な文字絵化と、汎用性の高いテキストコピペの確立にあります。
当時の2ちゃんねるでは、人気画像をテキスト文字だけで再現するAA文化が最盛期を迎えていました。笹を片手に持った状態から、次のコマで笹を地面に叩きつけて走り去る2コマ構成のAAが考案されると、画像が表示できない環境やテキスト主体のスレッドでも自在に投稿できるようになりました。掲示板のレスポンス速度と見事に合致したのです。
さらに「〇〇してる場合じゃねぇ!」というテンプレートとしての改変容易性(ミームのモジュール性)も普及を加速させました。「勉強してる場合じゃねぇ」「寝てる場合じゃねぇ」「仕事してる場合じゃねぇ」など、自分の目の前にある義務を放棄してでも飛びつきたい出来事が起きた際、免罪符のように使えるユーモア構文として機能したのです。