栽培者が最も陥りやすい落とし穴が、春ジャガイモと秋ジャガイモの管理方法を混同してしまう点です。両者では気候条件が正反対となるため、アプローチを明確に分ける必要があります。
中間地における春ジャガイモの植え付け時期は2月下旬から3月中旬です。まだ気温が低いため、前述の通り日当たりの良い室内で積極的に光と温度を与えて芽を育てます。一方、秋ジャガイモ(8月下旬〜9月上旬植え付け)の時期は猛暑が続きます。高温下で直射日光に当てると種芋自体が煮えて腐ってしまうため、秋作の芽出しは「風通しの良い涼しい日陰」で行うのが絶対条件です。
さらに重要なのが「種芋の切り方と芽の位置」の整合性です。春作では1個あたり30〜40g(M玉程度)になるようカットしますが、必ず芽が集まっている頂部(くぼみが多い先端部分)からお尻に向けて縦にナイフを入れるように切り分けます。これにより各ピースに均等に強い芽が残り、生育ムラを防ぐことができます。切断後は切り口をしっかり乾燥させるか、草木灰や専用の保護剤を塗布して腐敗を防止します。ただし、高温多湿な秋作では切り口から病原菌が侵入しやすいため、50g以下の小ぶりな種芋を「切らずに丸ごと植える」のがセオリーです。