近年、市場を取り巻くカルチャーに劇的な変化をもたらしたのがインターネット動画の影響だ。YouTubeなどで地元の水産業者が発信するマニアックな深海魚の解体動画や、未利用魚の驚くべき美味を伝えるコンテンツが数百〜数千万回再生を記録。全国から「動画で見たあの魚を現場で食べたい」と足を運ぶ若年層や外国人観光客が目立って増えた。
市場周辺の直営店舗でも、以前なら店頭に並ばなかったアブラボウズやタカアシガニ、深海エビ類が目玉商品として並ぶようになった。「グロテスクな見た目の奥にある濃厚な脂と甘み」。一度その魅力に取り憑かれたリピーターたちが、週末の港周辺に長蛇の列を作り出している。