育休中の年末調整を出さないと大損?給付金非課税でも提出すべき理由

育休中の年末調整を出さないと大損?給付金非課税でも提出すべき理由

育休中の年末調整を出さないと大損?給付金非課税でも提出すべき理由の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。

実際に勤務先から年末調整書類(紙、あるいは電子申請システム)の提出を求められた際、休業中の会社員が最も迷うのが「所得の見積額」や各種控除の記載方法です。現場の実務担当者が頭を抱えるミスの大半は、給付金を収入として合算してしまう誤記に集中しています。

1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

翌年の源泉徴収税額を決定するための最重要書類です。休業中であっても雇用関係が継続している以上、原則として全員が提出する必要があります。育休中で年収が見込めない場合であっても、自身の氏名やマイナンバー等の基本情報を記入します。育児休業給付金は非課税であるため、所得の見積額欄には給付金を含めず、休業中に会社から出る手当等の給与所得のみを算出して記載します。1年を通じて会社からの給与支払いが完全にない場合は、所得見積額欄に「0円」と明記します。

2. 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書

給与所得の収入金額と所得金額の計算欄があります。ここでも給付金の受給額は一切無視します。休業前(当年1月以降)に支給された給与や賞与の額面総額を給与明細から合算し、「給与所得控除後の金額」を計算して記入します。もし1年間丸ごと育休で会社からの給料が一切支払われていないのであれば、「収入金額:0円」「所得金額:0円」と記載します。空欄のまま提出すると、「未記入」として差し戻しを受けるリスクがあるため、数字の「0」をはっきりと書き込むことが事務処理を円滑に進める鉄則です。

3. 保険料控除申告書・住宅ローン控除の扱い

休業中の生命保険料控除に関しては、自身の当年の課税所得がゼロ(または極めて少額で、基礎控除や社会保険料控除だけで課税所得が相殺される状態)である場合、控除証明書を添付して提出しても所得税の減税効果は1円も発生しません。妻名義の保険であっても、保険料を実質的に家計を同一にする夫が支払っている実態があれば、夫側の年末調整で保険料控除申告書に添付して申告するほうが世帯全体の節税につながります。また、住宅ローン控除についても、本人の所得税額がゼロであれば控除の恩恵を使い切ることができず、権利の持ち越しもできない点には留意が必要です。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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