ファンデーションと一口に言っても、その処方やテクスチャーによって繊維への吸着構造は大きく異なります。2026年現在主流となっている3大カテゴリー別の最適解を把握しておくことが、生地を傷めずに落とすための近道です。
リキッドファンデーションの染み抜きにおいては、被膜形成剤(シリコンポリマー)の存在を考慮しなければなりません。水分が蒸発すると急速にプラスチックのような膜を作って繊維に固着するため、クレンジングオイルをたっぷり馴染ませ、膜を溶解させてから食器用洗剤で乳化させる「二段階洗浄」が決定打となります。
近年愛用者が多いクッションファンデの落とし方もリキッドに準じますが、より美容液成分や高機能オイルが多く含まれている傾向があります。油分の純度が高いため、界面活性剤の濃度が高い台所用洗剤を直塗りし、少し人肌程度に温めたスチーム(アイロンのスチームを浮かせて当てるなど)を併用すると、油分が瞬時に緩んで浮き上がります。
対照的なのがパウダーファンデーションの落とし方です。パウダータイプは油分が少なく、微粒子顔料が繊維の隙間に乗っている状態に近いため、最初から液体をかけると粉が溶けて泥状になり、かえって繊維の奥に入り込みます。まずは乾いた粘着テープ(マスキングテープなど粘着力の弱いもの)でペタペタと表面の粉を物理的に剥がし取るか、メイク用ブロアーやドライヤーの冷風で吹き飛ばすのが正解です。残った薄い色ジミに対してのみ、少量の石鹸水で叩き洗いを施します。