日航機墜落事故で何が?生還スチュワーデス落合由美さんの手記と現在の真相

日航機墜落事故で何が?生還スチュワーデス落合由美さんの手記と現在の真相

日航機墜落事故で何が?生還スチュワーデス落合由美さんの手記と現在の真相の背景について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。

日本航空123便墜落事故の直接的な引き金となったのは、機体尾部にある後部圧力隔壁の破損でした。

事故機(JA8119)は事故の7年前となる1978年、大阪・伊丹空港で着陸時に機体尾部を滑走路に接触させる「しりもち事故」を起こしていました。その際、製造元である米ボーイング社が実施した修理作業において、2列並べるべきリベット接続プレートを途中で切断し、1列のリベットのみで固定するという極めて不適切な作業ミスが行われていました。

この不備により接続部の強度が大幅に低下。その後の度重なる飛行による離着陸(与圧・減圧の繰り返し)で金属疲労亀裂が急速に進行し、1985年8月12日の飛行中に圧力隔壁が一気に吹き飛びました。客室内の高圧空気が尾部空洞(APUコンパートメント)へ噴出し、垂直尾翼の大半を吹き飛ばすとともに、機体後部に集中していた4系統すべての油圧配管(ハイドロリック・ライン)を完全に切断したのです。

ネット上に流布する「自衛隊誤射説」「陰謀論」のファクトチェック

インターネット上やSNSでは今なお、「自衛隊の標的機(ファントムや無人標的機チャカR)が衝突した」「ミサイルで撃墜された」といった陰謀論や異説が語られることがあります。しかし、これらは航空事故調査委員会による残骸の精密分析、自衛隊のレーダー記録、相模湾海底から引き揚げられた垂直尾翼の破断面検査によって科学的・物理的に完全に否定されています。

相模湾から回収された垂直尾翼の残骸には、外側からの飛翔体衝突痕はなく、内側から外側へ向かって強力な圧力で破断した「バルジ変形」が明確に確認されました。落合由美さんの手記でも「爆発音の直後に機内が白くなり、後方から強い風が吹き抜けた」と記述されており、機内与圧空気の急激な後方流出という物理現象と完全に合致しています。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。