1915年にアルバート・アインシュタインが一般相対性理論を発表した直後、ドイツの天文学者カール・シュヴァルツシルトが導き出した解がすべての発端だった。アインシュタイン自身すら「数学的な産物に過ぎず、現実には存在しない」と懐疑的だった暗黒天体は、天才たちの手によって現実の物理現象へと昇華された。
その実在性を数学的に証明したのが、ノーベル物理学賞を受賞したロジャー・ペンローズだ。彼は星が自重で崩壊するとき、特異点の形成が避けられないことを厳密に示した。さらにスティーヴン・ホーキングは量子力学の概念を融合させ、ブラックホールが微弱な熱放射(ホーキング放射)放ちながら気の遠くなるような時間をかけて蒸発するという衝撃的な仮説を打ち立てた。重力と量子が交差するこの場所は、現代物理学の二大理論を統一するミッシングリンクとして今なお研究の火花を散らしている。