クラボウ(倉敷紡績株式会社)が拠点を構える大阪市中央区久太郎町界隈では、ビルの設備刷新やフロア運用の見直しに関する噂が絶えない。関係筋への取材を進めると、耐震性能の向上や脱炭素社会に対応した環境負荷低減設備の導入を含め、中長期的な空間再編成が検討テーブルに上っていることがわかる。歴史を刻んだ重厚な佇まいをいかに次世代のワークプレイスへと昇華させるのか。その選択は、同社の企業価値を左右する分岐点となる。
とりわけ注目されるのが、フロアの一部集約や高機能化に伴うオフィス機能の最適化だ。かつてのように大人数を収容するだけの箱物ではなく、知的生産性を極限まで高める実験的オフィスへの変貌が模索されている。関係者の証言によれば、社内プロジェクトチームではすでに最新の空調制御システムやフレキシブルワークスペースの導入テストが始まっているという。伝統的な拠点に吹き込む新しい風は、本町というビジネス街の世代交代をも象徴している。