千秋楽の土俵上で繰り広げられる副賞の授与式は、世界中のスポーツイベントを見渡しても屈指のユニークさを誇る。外国政府や国内の地方自治体、民間スポンサーから贈られる副賞の数々は、すべてを金銭換算すると優勝賞金1000万円を遥かに上回る価値に達することが珍しくない。
代表的な国際的副賞としては、チェコ共和国から贈られる特大のチェコ・クリスタル製カップ、アラブ首長国連邦(UAE)からのガソリン1年分(ガソリン券)、さらにはフランスから贈られる巨大な缶に入ったマカロンなど多種多様だ。国内の自治体からも、宮崎県産の宮崎牛1頭分や和牛ブロック、新潟県産コシヒカリ数トン、福島県産の米や季節の野菜・果物といった特産品が大量に手渡される。これらの食料品は優勝力士一人では到底消費しきれないため、部屋の弟子たち全員で分け合い、日々のちゃんこ鍋の具材や食事として振る舞われる。豪華な副賞は、部屋全体の食卓を豊かにする貴重な栄養源としての役割も果たしているのだ。