昭和から平成にかけて定着した「女子アナ」という言葉には、時に男性目線の添え物、あるいは消費されるアイコンとしてのニュアンスが色濃くまとわりついていた。しかし、彼女の世代が提示しているのは、そうした記号からの完全な脱却だ。
可愛らしさを武器にするでもなく、かといって過剰に威圧的な専門家を演じるでもない。一人の職業人としてカメラの前に立ち、言葉の精度を研ぎ澄ます。共演者に対する気配りは行き届いているが、決してへりくだりはしない。この絶妙な自立心は、視聴者に対してだけでなく、閉塞感に苦しんできた放送業界の内側に対しても、極めて建設的なメッセージとして機能している。