実際にティーカップを持つ際、ぎこちなさをなくして流れるような美しさを演出する手順をマスターしましょう。
基本となる「つまみ持ち」のステップは非常にシンプルです。
まず、右手の親指と人差し指の腹で取っ手の前側をつまみます。次に、中指を取っ手の下側にそっと添えて底部の傾きを支えます。薬指と小指は軽く内側に曲げ、中指に自然に沿わせるのが理想的なフォームです。
ここで多くの人がやってしまいがちなのが、「小指をピンと立てて飲むこと」と「カップの底にもう片方の手を添えること」です。
小指を立てる仕草は、かつての上流階級を真似た誤った大衆文化の名残であり、現代の国際マナーでは「不自然で気取っている」「下品に見える」として明確にNGとされています。指先は揃えて丸みを持たせるのが上品さの鍵です。
また、日本茶の作法である「左手を底に添える仕草」も西洋紅茶ではマナー違反にあたります。紅茶の世界で器に手を添える行為は、「提供された紅茶がぬるい(冷めている)という無言のクレーム」と解釈される恐れがあるため、カップは必ず片手だけで持ち上げるのがルールです。