公開から長い年月が経った現在も、映画ファンによる和歌山県のロケ地巡礼は途絶えていません。舞台となった架空の町「浮雲町」の主な撮影地は、和歌山県新宮市、串本町、那智勝浦町などの熊野エリアです。
SNSや映画レビューサイト(Filmarks等)における生の声を集約すると、過酷な撮影環境が生み出した映像の美しさに圧倒される意見が多数を占めています。
「新宮の静かな海と、神社へと続く石段を訪れると、今にも金髪の菅田将暉が飛び出してきそうな錯覚に囚われる」
「大友と過ごした日常の温かさと、コウと落ちていく地獄のコントラストが、和歌山の大自然の光と影で完璧に表現されている」
熊野特有の湿度の高い空気、苔むした木々、どこまでも深く暗い黒潮の海。これらロケーションの圧倒的な霊力(ゲニウス・ロキ)があったからこそ、菅田将暉の神がかった演技がリアリズムを獲得したといえます。