赤色以外にも、見逃してはならない危険な異常色が存在します。その代表例が、蛍光がかった黄色や鮮やかなみかん色を帯びた尿です。犬の尿がオレンジ色を示す場合は肝臓や胆のうの機能不全、あるいは赤血球が破壊される溶血性貧血によって生成される「ビリルビン」という色素が尿中に漏れ出している黄疸(おうだん)のサインである可能性が高くなります。歯茎や白目の部分が黄色くなっていないかも併せて確認してください。
さらに、色だけでなく透明度の消失にも着目しなければなりません。健康な尿は透き通っていますが、犬の濁った尿は危険サインであり、尿路内で細菌が爆発的に増殖して白血球(膿)が混ざっているか、大量の結晶やタンパク質が排出されている証拠です。独特のツンとした刺激臭や、腐敗臭のような強い悪臭を伴うことも珍しくありません。
これらの泌尿器系・内臓系の疾患を治療せず放置すると、体内に有害な老廃物や毒素が溜まり続ける尿毒症へと進行します。2026年最新の臨床現場でも警鐘が鳴らされている通り、尿毒症の初期症状としては、「食欲の完全な消失」「激しい嘔吐」「口からアンモニア臭(おしっこのような臭い)がする」「極度の無気力・低体温」などが現れます。尿毒症に陥ると生存率が急激に低下するため、尿の色の異変に気づいた段階で手を打つことが何よりの防衛策となります。