キーエンス財団の最大の特徴であり、他の奨学金と一線を画すポイントは、応募資格や成績基準のハードルが極めて低いという点です。
日本学生支援機構(JASSO)をはじめとする公的奨学金では、高校時代の評定平均「3.5以上」や家計支持者の年収制限(給与所得800万円以下など)が厳密に設定されているのが一般的です。これに対し、キーエンス奨学金は成績基準(高校の評定要件)がなく、家計支持者の所得制限も一切設けられていません。日本国内の4年制大学に正規生として入学する新入生であれば、国公立・私立、文系・理系を問わず誰でも応募できます。この圧倒的なオープンさが、毎年数万人の応募者が殺到する要因となっています。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
門戸が広いとはいえ、選考対策には相応のエネルギーが必要です。時間を投下して応募すべき人と、他の奨学金に注力すべき人の基準を提示します。
▼応募を強くおすすめする人:
- 家計の年収制限に引っかかり、公的な給付型奨学金の対象外となってしまった世帯の学生
- 大学入学後、アルバイトに追われることなく学問、研究、課外活動に没頭したい学生
- 高校時代に特定の分野へ深く打ち込んだ経験があり、そのプロセスを文章でロジカルに説明できる人
- SPIや適性検査の計数・言語問題に対して苦手意識が少なく、論理的思考を得意とする人
▼慎重な検討・割り切りが必要な人:
- 文章の推敲や論述対策に時間を割く余裕が全くなく、感覚的な作文しか書けない人
- 指定校推薦枠や自治体の無利子貸与など、より確実に獲得できる地域枠奨学金の締め切りと重なっている人
倍率は20倍を超えますが、応募しなければ当選確率は0%です。他の給付型奨学金やJASSOとの併給制限がない(財団側は併給を全面許可している)点も考慮すれば、応募条件を満たす新入生は挑戦しない手はありません。