インターネット上の旅行コミュニティや口コミ掲示板で警鐘が鳴らされ続ける最大の要因が、空港とパリ市内を結ぶ鉄道「RER B線」の劣悪な治安環境です。「乗るだけで危険なのか」「日中なら問題ないのか」という疑問に対し、現地司法警察の捜査傾向と被害実例を分析すると客観的な危険シグナルが浮かび上がります。
RER B線が通過するパリ北郊外(セーヌ=サン=ドニ県周辺)は、フランス屈指の社会格差と失業率を抱えるエリアとして知られています。犯罪グループにとって、多額の現金や高級スマートフォン、大型スーツケースを抱えてCDGから乗り込んでくる日本人観光客は格好のターゲットです。実際に頻発している手口は以下の通り、組織的かつ大胆です。
代表的な手口の一つが、「ドア閉車の瞬間にスマートフォンをひったくるスナッチ犯」です。停車駅のドアが開いている間、車内で無防備に画面を見つめる乗客のスマホを強奪し、ホームへ飛び降りて閉じるドアの向こうへ逃亡する手口です。さらに、複数の少年少女集団が「署名を求めるふり」をして取り囲み、視界を塞いだ隙にポケットやバッグから財布を抜き取るケース、あるいはスーツケースの網棚置き引きが日常茶飯事となっています。
RER B線を利用せざるを得ない場合、以下の防犯シミュレーションを徹底してください。
① 開閉ドアの至近距離に立たない・腰掛けない:座席を選ぶ際は車体中央部を選び、車内ではスマートフォンをポケットから出さない警戒姿勢を保つ。
② スーツケースは常に自分の足で挟んでホールドする:網棚や共有荷物置き場へ放置せず、常に体の一部を接触させておく。
③ 快速列車(パリ直行タイプ)を選択する:運行情報モニターで「Direct Paris」と表示され、北駅まで途中停車しない列車を選ぶことで、治安不安エリア各駅での不審者乗り降りを物理的に回避できます。
日没後の時間帯や、フライト直後で身体機能が低下している到着初日は、自衛手段として電車の利用を潔く避け、定額タクシーまたはドアツードアの送迎サービスを活用するのが賢明な選択です。