地域ごとの浮沈を決定づけている最大の要因は、地域産業構造(製造業・サービス産業)の質的転換だ。円安と経済安全保障の観点から国内回帰を果たした先端製造業を誘致できた地域は、高水準の設備投資と雇用の受け皿を確保している。時給の上昇が消費を刺激し、地域内で好循環が回転し始めているのだ。
対照的なのが、労働集約型の従来型サービス業に過度依存している自治体だ。総務省統計局の労働力調査や経済センサスを分析すると、生産性の低い飲食・宿泊業や介護分野に人手が偏在する地域ほど、付加価値の創出が停滞していることがわかる。人手不足による供給制約が売上の上限を規定し、賃金を上げられない悪循環から抜け出せない。製造業の高度化とサービス業のDX。この2つの波に乗れたかどうかが、各都道府県の運命を分けている。