2人の因縁に終止符が打たれたのは、原作漫画第17巻・第143話「怒り」から第146話「誇り」にかけての戦いでした。鬼の力で黒い雷を纏い、肉体をひび割れさせながら攻撃を繰り出す獪岳に対し、善逸は傷だらけになりながらも退きません。
獪岳の猛攻を受け、絶体絶命に追い込まれた善逸が放ったのは、師匠から教わった型ではなく、彼自身が独自に生み出した完全オリジナルの奥義でした。
雷の呼吸 漆ノ型(しちのかた)「火雷神(ほのいかづちのかみ)」
目にも留まらぬ神速で雷竜のような炎の光を放ち、獪岳の頚を一閃。何が起きたか理解できず首を落とされた獪岳は、「じいちゃんがお前だけに教えた技か」と最後まで疑心暗鬼に囚われます。しかし、善逸の口から語られたのは、あまりにも切ない真実でした。
「違うよ。これは俺が考えた、俺だけの型だ。この技で、お前と肩を並べて戦いたかった……」
善逸にとって火雷神は、兄弟子を討つための復讐の刃ではなく、かつて憧れ、背中を追った獪岳と「対等の相棒」として共に戦うために創り上げた絆の技だったのです。