猿投神社の真髄は、麓の本社(本宮)だけで完結しません。標高629メートルの霊峰・猿投山全体が神域であり、山中に配された東の宮、西の宮、そして奥宮を巡ることで、古来の山岳信仰の気を感じ取ることができます。
登山者・参拝者に最も親しまれている定番の猿投山登山ルートは、本社裏手の登山者駐車場(トロミル水車付近)を起点とし、大岩展望台を経て東の宮、山頂へと至るコースです。
道中には、巨大な岩が神聖な力を宿すと伝わる「御門杉(みかどすぎ)」や「大岩展望台」、そして静寂の中に佇む「東の宮」が現れます。東の宮は大碓命を祀り、西の宮は日本武尊を祀る神聖な社殿です。さらに山頂直下には大碓命の御陵(墓所)が位置し、鳥居の奥に広がる原生林とともに張り詰めた空気を漂わせています。
山頂までの所要時間は片道およそ1時間30分から2時間。登山道はよく整備されていますが、岩場や急勾配も含まれるため、サンダルや軽装での立ち入りは避け、トレッキングシューズと水分補給の準備を整えて挑む必要があります。