高松を訪れた旅行者が真っ先に目指す場所といえば、国の特別名勝に指定されている栗林公園です。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで「わざわざ訪れる価値がある」最高評価の三つ星を獲得し続けるこの大名庭園には、計算し尽くされた景観美が凝縮されています。
栗林公園の見どころを深く味わうなら、開門直後の早朝散策が外せません。歴代藩主が愛した池泉回遊式庭園は、背後にそびえる紫雲山を借景として巧みに取り込んでおり、朝の澄んだ光に照らされる南湖の風景は息をのむ美しさです。特に大名茶室の佇まいを残す「掬月亭」で抹茶をいただきながら眺める庭園や、南湖を巡る和船「千秋丸」「迎春丸」からの水上目線は、歩行時とはまったく異なる立体的な陰影を体感させてくれます。
一方、高松駅至近に位置する高松駅周辺観光の核となるのが、史跡高松城跡玉藻公園です。日本三大水城の一つに数えられる高松城は、全国的にも極めて珍しい「海水を取り入れた水手御門や堀」を有しています。堀の中を優雅に泳ぐのは淡水魚ではなく、本物のマダイやクロダイです。園内で販売されているエサを堀に投げ入れ「鯛願成就(大願成就)」を祈願する体験は、他の城郭では決して味わえないユニークな現場観察の醍醐味と言えます。復元された月見櫓や披雲閣の壮麗な建築美も見逃せません。