現在のデリカD:5カスタムシーンにおいて、かつてのような「過剰なリフトアップ」や「威圧感のみを追求した装飾」は姿を消しつつある。代わって主流となっているのが、日常の扱いやすさとアウトドア性能を高次元で両立させるアプローチだ。背景には、2020年代半ば以降さらに厳格化された車両保安基準や、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全運転支援システム(e-Assist)の普及がある。
現場のプロショップ関係者が口を揃えるのは、「車検対応カスタムであることを前提としつつ、いかにスマートに個性を引き出すか」という視点の重要性だ。フロントフェイスの印象を一新するデリカD5フロントグリルの換装や、車高を適度に上げたアゲ系スタイルは依然として高い人気を誇るが、仕上がりの質感やセンサー類への干渉回避に配慮された製品選びが絶対条件となっている。2026年の新型デリカD5カスタム実例を見ても、派手なカラーリングよりもマットブラックやチタングレーを基調としたシックなコーディネートが目の肥えたユーザーから熱い支持を集めている。