SNSやネット掲示板を調査すると、転売ヤー規制のネットの反応は依然として過熱しています。「子供のために定価で買いたいのにどこにも売っていない」「本当に好きなファンが定価の何倍も払わされるのはおかしい」といった憤りの声は絶えません。現場のカードショップ店員や玩具店オーナーへの取材でも、開店前のトラブルや割り込み、近隣住民からの苦情対応に疲弊する実情が浮き彫りになっています。
一方で、転売を行う当事者の心理には「手軽に稼げる副業」「誰でもできるノーリスクのビジネス」という安易な動機が根強く存在します。インタビュー調査やSNS上の告白録を検証すると、多くの出品者が「自分は悪いことをしている意識が薄い」「みんなやっているから大丈夫だと思った」と述懐しています。心理学で指摘される「限定品への飢餓感(FOMO:取り残される恐怖)」を逆手に取った商法は、供給側と需要側の双方が過熱することで市場のモラルハザードを生み出しているのが現実です。
しかし、監視の目が強化された結果、「アカウントを即座に凍結され、数十万円の売上金が引き出せなくなった」「警察から突然電話がかかってきて古物営業法違反の任意同行を求められた」といった、手痛い代償を払う個人の事例が急増しています。ローリスク・ハイリターンと謳われた転売は、現在では極めてハイリスクな領域へと変貌しています。