20年以上の歳月が流れる中で、放置された建物は急速に風化が進みました。外壁のモルタル剥落や窓ガラスの破損、屋根の腐食が進行し、強風時の飛散物や地震に伴う倒壊リスクなど、近隣住民や観光客に対する安全上の懸念が深刻化しました。
また、インターネットやSNSの普及に伴い、心霊スポットや廃墟探訪を目的とした部外者の不法侵入が頻発。ネット上では「きぬ川館本店で火災が発生したのではないか」といった噂やボヤ騒ぎの真偽を巡る情報が飛び交うなど、防犯および防災上の治安維持が喫緊の課題となりました。美しく風光明媚な鬼怒川の自然景観を損なう「負の遺産」として、観光地全体のイメージ低下を招いてきた側面も否定できません。