車椅子の名称と各部パーツの役割|介助事故を防ぐ選び方と基本構造

車椅子の名称と各部パーツの役割|介助事故を防ぐ選び方と基本構造

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車椅子の種類によって、搭載されているパーツの構成や操作体系は劇的に変化します。特にブレーキシステムと車輪周りは、操作を誤ると生命に危険が及ぶため、各部位の役割を深く把握しておかなければなりません。

もっとも混同されやすいのが、2種類存在するブレーキの構造です。利用者が乗った状態で自ら、あるいは移乗前に介助者が操作する固定用の機構が駐車ブレーキです。これはタイヤのトレッド面に直接金属や樹脂のシューを押し当てて車輪を完全ロックするもので、自動車のパーキングブレーキに相当します。一方、介助用グリップ付近に配置されているのが介助ブレーキ(ドラムブレーキまたはバンドブレーキ)であり、坂道を下る際のスピード調整や減速のために握るものです。「介助ブレーキを握っているから大丈夫」と過信して駐車ブレーキをかけずに移乗介助を行い、車椅子が後ろに逃げて利用者が尻もちをつく事故は、在宅介護における代表的なトラブルです。

また、自分で車椅子を漕ぐことができる「自走用」の後輪外側には、金属製や樹脂製の円形の輪が取り付けられています。これがハンドリムです。利用者はこの輪を両手で押し出すことで前進・後退・旋回を行います。滑りにくいコーティングが施されたものや、握力の弱い人向けに突起が付いたタイプなど、利用者の障害レベルに応じた多様な仕様が存在します。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。