数字の裏側にある現場の実態はどうでしょうか。県内の大手進学塾関係者や受験生保護者を取材すると、最も深刻な悩みとして浮き彫りになるのが、千葉県Vもぎ 偏差値基準表の判定と中学校の調査書(内申点)のギャップです。
「中学校ごとの内申点の付け方に格差がありすぎる。定期テストで90点以上を揃えても、授業態度や提出物の細かな基準で『5』がつかず『4』に留まる生徒が多い」(千葉市内の大手塾進路指導担当者)
大手模試「Vもぎ」(進学研究会)の偏差値で68〜70をコンスタントに叩き出している生徒であっても、内申点が115点前後に留まる場合、公立御三家の出願には相当の覚悟が求められます。千葉県の公立入試では、調査書の評定がダイレクトに換算されるため、当日の学力検査で他の中学校出身者に対して10点〜20点のディスアドバンテージを背負って戦うことになるからです。
また、千葉県高校入試倍率の推移にも現場のリアルが表れています。県立船橋高校や東葛飾高校では、実質倍率が1.5倍〜1.8倍に達する年度もあり、不合格となった受検生の多くは、抑えとして確保していた市川、昭和秀英、芝浦工大柏などの私立難関校へと進学します。SNSや大手掲示板では「Vもぎで安全圏のA判定が出ていたのに、当日の思考力問題でパニックになり涙を飲んだ」という書き込みが後を絶ちません。千葉県の入試問題は、暗記再生型の問題から記述力・論理的思考力を試す出題へと完全にシフトしており、見せかけの模試偏差値だけでは測れない本質的な処理能力が問われているのです。