初期の三大将は、それぞれの掲げる信念によって鮮やかに対比されてきました。
悪を根絶するためなら味方の犠牲すら厭わないサカズキの「徹底的な正義」。自らの道徳観に従い、組織の理不尽に背いて海軍を去ったクザン(青雉)の「だらけきった正義」。その中間に位置するのが、黄猿の掲げる「どっちつかずの正義」です。
この信条は一見すると、責任逃れや日和見主義のように受け取られがちです。しかしその本質は、巨大な軍事組織の歯車として生きる大人の「最も残酷な処世術」でした。善悪を白黒ハッキリ割り切れない世界の理不尽を理解しているからこそ、彼はあえて「どっちつかず」の立ち位置を選び続けてきたと言えます。しかしエッグヘッドの悲劇は、その仮面を剥ぎ取り、一人の人間としての苦悩を白日の下に晒す結果となりました。