「東京から大阪へ新幹線で往復するよりも、ソウルへ行くほうが安い」——この現象の背景には、明確な航空産業の構造的要因が存在します。国土交通省および韓国国土交通部の航空統計によると、日本と韓国を結ぶ航空路線は主要都市だけでなく地方空港(静岡、松山、広島、福岡、熊本など)への就航が急増しており、座席供給数は過去最高水準を記録しています。
航空各社は座席利用率(ロードファクター)を85%以上に維持するため、空席が生じるリスクのある平日便や深夜早朝便に対し、ダイナミックプライシング(変動料金制)による急激な値下げを実行します。これが、突発的に出現する「片道数千円〜1万円台」の最安値チケットの正体です。
さらに、韓国政府および韓国観光公社による地方空港誘致のインセンティブ助成金制度も影響しています。航空会社に対して着陸料の減免やプロモーション支援が行われることで、実質的な運航コストが押し下げられ、旅行者への格安還元が可能となっています。