韓国が現在直面している危機の震源地は、何よりも「超少子高齢化」と「民間債務の肥大化」の二重苦にあります。韓国統計庁の確定データおよび各種試算によると、韓国の合計特殊出生率は0.7を下回る水準で推移しており、首都ソウル単体では0.5台という、国家の存続基盤を脅かす前代未聞の数値を記録しています。この超少子化の原因は単なる「若者の結婚離れ」ではなく、結婚と子育てを選択できない極限の経済環境に起因しています。
その最大の要因となっているのが、「家計債務問題」と「不動産バブル」です。韓国銀行(中央銀行)や国際決済銀行(BIS)の統計によれば、韓国の家計債務残高の対GDP比率は約100%前後と、主要先進国の中でも極めて危険な水準に張り付いています。独自の住宅賃貸システムである「伝貰(チョンセ:高額な保証金を預ける賃貸形態)」をテコにした過度な不動産投資(ギャップ投資)が過去数年にわたり横行した結果、不動産価格の高騰と金利上昇が家計の可処分所得を激しく圧迫しました。
過度な借入を抱えた現役世代は、もはや新たな命を育てる経済的余力を失っています。さらに、急速な少子化の裏で進む高齢化は社会保障費を急膨張させ、現行の年金制度や医療体制の持続可能性を根本から脅かすという悪循環を形成しています。