ネット上の考察やファンの間では「ゴンはもう一生念を使えない」「能力が完全に消滅した」と語られがちですが、これには明確な誤解が含まれています。原作第338話〜第345話において、世界樹の上で父・ジンと語り合ったゴンの対話にその正確な真相が明示されています。
ジンは、自分のオーラが出なくなっていると困惑するゴンに対し、次のように事実を看破しました。
「お前、オーラは出てるぞ。ただ、自分で見えなくなってるだけだ」
ジンによれば、ゴンはアルカによって治癒された際、肉体とともに「念の精孔が開く前の、ごく普通の一般人の状態」にリセットされたに過ぎません。命を前借りして覚醒し、全てを使い果たした上で生き残ったこと自体が奇跡であり、ジンは「あの状態で普通に戻れただけでも大儲けだ。これ以上望んだら罰が当たる」とゴンを諭しました。
つまり、ゴンの念能力は「二度と使えないよう破壊された」のではなく、「再び一から修行して開眼させる権利を留保されたニュートラル状態」に戻ったというのが正確な設定です。現在、ゴンは故郷のくじら島に戻り、ミトさんのもとで大量のレポート課題と向き合いながら、自分の生き方を見つめ直しています。暗黒大陸へ向かう過酷な航海(B・W1号)にゴンが乗船していないのは、物語から退場したのではなく、自立と自己の再定義を行うフェーズにあるからです。