SNSで誰もが似たような構図を投稿する中、プロの写真家が密かに狙う独占的なアングルが存在する。石段の最上部から下を見下ろすアングルは定番だが、実は中腹の路地から見上げる構図こそが真骨頂だ。
特におすすめなのは、雨上がりの濡れた石畳と町家の軒先に灯る提灯の反射を捉える夜明け直後のタイミングだ。濡れた花崗岩が周囲の情景を鏡のように映し出し、奥行きのある幻想的な一コマを切り取ることができる。
また、産寧坂から少し折れた小道の角から、八坂の塔の瓦屋根を背後に収める隠れたアングルも見逃せない。木造建築の格子戸と石畳の曲線が美しく重なり合い、混雑する時間帯であっても他人の映り込みを最小限に抑えた奇跡の1枚が撮影できる。