汚れを落とすことと、繊維をふんわりコーティングすること。この2つは本来、相反する化学的アプローチだ。洗剤が衣類の皮脂やタンパク質汚れを剥ぎ取る一方で、柔軟剤は繊維の表面に滑らかな皮膜を形成する。汚れが落ちきっていない状態で強力な柔軟成分を重ねてしまえば、雑菌や酸化した皮脂を繊維の奥に閉じ込める最悪の結果を招く。
清掃のプロフェッショナルとして知られる茂木和哉氏も警鐘を鳴らすように、もっともやってはいけないNG行動が「洗剤投入口への柔軟剤の同時投入」や「手洗い時の同時浸け置き」だ。後述する成分同士の中和反応が起き、両方の効果が完全に打ち消し合ってしまう。プロが明かす黄金比は至ってシンプル。まず高濃縮タイプの洗剤で汚れを99%以上リセットし、すすぎの最終工程で規定量より「わずか1割少なめ」の柔軟剤を行き渡らせることだ。入れすぎない引き算こそが、極上の肌触りを生み出す。