参拝者の間で最も頻繁に発生しているトラブルが、「出雲大社の公式授与所で手に入るうさぎ守り」と「門前町(神門通り)の民間ショップで販売されているうさぎグッズ」の混同です。現場取材班が2026年現在の境内授与所および周辺店舗を精査したところ、驚くべき事実が判明しました。
出雲大社本庁の授与所で厳粛に祈祷・頒布されている公式授与品において、いわゆる「ぬいぐるみ型」「ファンシーなパステルカラーの布製うさぎ」といった形状のお守りは原則として存在しません。公式授与所で頒布されているのは、大国主大神と素兎が箔押しされた伝統的な錦袋の「縁結守」や、白兎の絵が描かれた「木札」「干支みくじ(置物型)」、そして古来伝わる「縁結びの糸」です。
一方で、SNSで爆発的に拡散されている手のひらサイズの可愛らしいうさぎ守りやストラップは、神門通りに店舗を構える「えすこ」「いづも寒天工房」「めのや」といった老舗工芸店や民芸品店が手掛けるオリジナル工芸品、あるいは近隣に鎮座する「北島国造館(出雲教)」や鳥取県の「白兎神社」から発祥した授与品であるケースが大多数を占めています。どちらが優れているという優劣ではなく、「厳格な神札・御守として授かりたいのか」「日々の持ち歩き用アイテムとして親しみたいのか」を用途に応じて峻別する必要があります。