インターネット上にはびこる美容情報の中には、過剰なマーケティングによって生み出された誤解が定着しています。失敗を避けるために把握しておくべき3つの盲点を解き明かします。
誤解1:「髪質改善を続ければ、徐々にくせ毛がストレートになる」
「髪質改善トリートメントは回数を重ねるほどクセが落ち着く」という説明を受けることがありますが、これは半分正しく、半分は誤りです。酸熱トリートメントによる架橋形成で髪に適度な重みとハリが出るため、湿気によるボリュームアップが一時的に収まることはあります。しかし、どれだけ施術を重ねても先天的な毛髪のねじれやうねりが直毛に変化することは構造上あり得ません。薬剤を流して熱が抜ければ、根本的な骨格は元のままです。
誤解2:「髪質改善トリートメントはノーダメージで傷まない」
「トリートメント」という名称から完全な無害・補修ケアであると錯覚されがちですが、髪質改善特有の重大なデメリットが存在します。それが「過収斂(かしゅうれん)」による毛髪の硬化です。強酸性の薬剤を繰り返し塗布し、高温のアイロンで過剰に熱脱水を行うと、髪のタンパク質が凝固して柔軟性を失い、針金のように硬くなったり、毛先がバサバサに千切れるリスクを孕んでいます。
誤解3:「縮毛矯正をかけると二度と髪質改善はできない」
縮毛矯正と髪質改善トリートメントは対立する存在ではなく、目的に応じた組み合わせが可能です。現場における施術の順番としては、まず縮毛矯正でくせ毛の骨格を真っ直ぐに整え、その後の定期メンテナンスや毛先のダメージ補修として優しい髪質改善トリートメントを併用するのが王道のプロセデュールです。同時施術を行う場合は、薬剤同士の化学反応の衝突を避けるため、極めて高度な調合管理が求められます。