1980年代初頭の結婚以来、山下達郎と竹内まりやは音楽業界における稀有なパートナーシップを築き上げてきた。シンガーソングライターとして互いに確固たるキャリアを持ちながら、プライベートでの生活と作品制作を極めて自然な形で融合させてきたのだ。多忙を極めた時代においても、彼らが選んだのは家庭を大切にしながら妥協なき音作りを追求する道だった。
スタジオでの共同作業は、時に峻烈な意見交換の場となる。しかしその根底には、お互いの才能に対する絶大な信頼が存在する。山下がプロデュースやアレンジを手掛け、竹内が切なくも心に響く詞曲を書き下ろすスタイルの確立によって、日本のポピュラー音楽はひとつの完成形へと到達した。