制作スタッフへの独自取材から見えてきたのは、画面上の軽妙さとは対照的な、賀来賢人の求道者とも言えるストイックな姿勢だ。「現場では誰よりも早く入り、アクションシーンの導線とギャグの間合いをミリ単位で確認していた」と関係者は証言する。
福田監督からの予測不能な無茶振りに対し、ただ応じるだけでなく、常に期待を上回る二重三重のリアクションを用意していたという。過酷なロケが続くなかでも主演としての重責を背負い、スタッフや共演者を笑いで鼓舞し続けたそのリーダーシップこそが、伝説的な演技を生む原動力となっていた。