純米大吟醸と大吟醸の決定的な違いは?味と価格・製法の真相を徹底解説

純米大吟醸と大吟醸の決定的な違いは?味と価格・製法の真相を徹底解説

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SNSやネット掲示板などで根強く囁かれている言説に、「大吟醸は醸造アルコールが入っているから悪酔いする」「頭痛の原因になるから純米酒以外は飲まない」というものがあります。しかし、現代の醸造科学において、この言説は明確な誤解と結論づけられています。

悪酔いや翌日の二日酔いの主原因は、体内でアルコールが分解される過程で生じる「アセトアルデヒド」の蓄積、および単純な総飲酒量と脱水症状によるものです。大吟醸に使用される醸造アルコールは、主にサトウキビなどを原料に連続式蒸留機で精製された純度95%以上の植物由来アルコールであり、不純物や有害物質は極限まで取り除かれています。

ではなぜ「アル添=悪酔い・安酒」という強烈なネガティブイメージが日本社会に定着してしまったのか。歴史的な背景を探ると、戦中から戦後の極端な米不足の時代に誕生した「三倍増醸酒(いわゆる三増酒)」のトラウマに行き着きます。当時の三増酒は、原酒に大量のアルコールを加え、薄まった味をブドウ糖や酸味料、化学調味料で無理やり補正した粗悪なものでした。これを飲んで二日酔いに苦しんだ世代の記憶が、現代の高品質な大吟醸にまで無差別に投影されてしまっているのです。

独立行政法人酒類総合研究所などが主催する「全国新酒鑑評会」において、蔵元が持てる最高峰の技術を注ぎ込んで出品する酒の多くは、純米ではなく大吟醸(アルコール添加)です。プロの審査員が極限の美酒を競い合う舞台で、アルコール添加は香りを研ぎ澄まし、後口の雑味を消し去るための「極めて高度な調律技術」として位置づけられています。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。