「日本の古本屋」を理解するうえで外せないのが、運営母体である全国古書籍商組合連合会(通称:全古書連)の存在です。全古書連は、全国29都道府県の古書籍商組合が結集する国内唯一の古書籍業界の連合組織。世界最大規模の古書店街として名高い神田神保町古書店街をはじめ、全国各地の老舗古書店から新進気鋭の専門店まで、約900店規模の組合加盟店が出品しています。
個人間の不用品売買が主体のフリマアプリや、アルゴリズムによる自動価格改定が横行するメガECモールとは根本的に構造が異なります。出品者はすべて各都道府県の公安委員会から古物商許可を取得し、組合の綱領に従って商売を営む専業の古書籍商です。そのため、真贋の鑑定力はもちろんのこと、歴史的文献や流通部数の極めて少ない専門書、学術論文集が市場価格に基づき適正に出品されています。「市場から消えた本がここだけにはある」と言われる所以は、この全国規模の古書流通ネットワークにあります。