整備が進む停車駅と運行ルートは、インド西海岸の主要産業クラスターを一本の強固な軸で貫く設計です。全12駅のうち、マハラシュトラ州内に4駅、グジャラート州内に8駅が配置されます。
路線の起点は商業都市ムンバイの心臓部であるBKC地下駅。そこから北上し、タネ、ビルール、ボイサルを経て州境を越え、工業集積地のバピ、ビリモラ、ダイヤモンド研磨と繊維産業の世界的拠点スラト、化学工業地帯のバルーチ、文化と産業が融合するバドダラ、乳業で名高いアナンドを経由し、終点のアーメダバード、さらには車両基地を備えたサバルマティへと至ります。
特筆すべきは、移動所要時間の圧倒的な短縮効果です。従来、同区間を結ぶ在来線の看板特急「ヴァンデ・バーラト急行」や「シャターブディー急行」を利用しても、所要時間は約5時間半から7時間以上を要していました。これが最高時速320km運転の高速鉄道に置き換わることで、主要駅のみに停車する速達タイプなら約2時間7分、全駅に停車する各駅停車タイプでも約2時間58分で結ばれます。
朝一番の列車でムンバイを出発し、アーメダバードで複数の商談を終えて夕方には帰宅するという、従来のインドでは考えられなかった日帰りビジネス移動が日常化します。人的資源の流動性とサプライチェーンの結合速度は過去に類を見ないレベルへと跳ね上がることになります。