茹で上がった直後はピンと張っていた実が、冷めると同時に無残にも凹んでシワシワになってしまった経験は誰しも一度はあるはずです。この現象には明確な物理的理由が存在します。
とうきびの内部は高温の蒸気で満たされており、外気温に直接晒されると粒表面の水分が一気に蒸発します。この急激な蒸発と温度低下に伴い、粒内部の圧力が急減下し、外皮が内側へと引っ張られることでシワが発生します。とうきびシワシワにならない冷まし方の理由を突き詰めれば、要するに「急激な水分の蒸散をいかに遮断するか」に集約されます。
この問題を完璧に解決する技が、とうきび茹でた後ラップ保存方法です。ザルにあげて放置するのではなく、茹で上がった熱々の状態(湯気がもうもうと立っている段階)ですぐに食品用ラップで1本ずつ空気が入らないようにぴっちりと包み込みます。ラップ内部に蒸気を閉じ込めることで、水分の逃げ場をなくし、粒の表面にハリを保ったままふっくらと冷ますことができます。粗熱が取れた後はそのまま冷蔵室へ移せば、2〜3日は採れたてのような瑞々しさを維持できます。