トヨタ自動車本社工場を語る上で欠かせないのが、その創業の歴史です。1938年(昭和13年)、創業者・豊田喜一郎氏の「日本人の手で国産乗用車を造り上げる」という執念のもと、愛知県西加茂郡挙母町(現・豊田市)の広大な赤松林を切り開いて建設されたのが、前身である「挙母工場」でした。
当時としては東洋一の規模を誇り、敷地設計の段階から「ジャスト・イン・タイム(必要なものを、必要なときに、必要なだけ)」の思想が組み込まれていました。この地で試行錯誤を重ねて磨き上げられた生産管理手法が、のちに世界中の製造業がお手本とするトヨタ生産方式(TPS:Toyota Production System)の原点です。
現在、敷地内にはグローバル本社社屋、開発拠点、そして本社工場が一体となって配置されています。最寄り駅である愛知環状鉄道線「三河豊田駅」から徒歩約10分という立地にあり、駅前一帯には下請けサプライヤーや関連施設が立ち並び、文字通り「企業城下町」のランドマークとして機能しています。