5Gの技術仕様を読み解くうえで不可欠なのが、国際標準化プロジェクト「3GPP」で定められた3大要件――「高速大容量」「超低遅延」「多数同時接続」です。理論上の最大受信速度において、4Gは約1Gbpsにとどまるのに対し、5Gは最大20Gbpsと約20倍のポテンシャルを誇ります。また、通信のタイムラグを示す遅延速度も10ミリ秒(ms)から1msへと短縮され、1平方キロメートルあたりの同時接続台数は10万台から100万台へと10倍に拡大しました。
ただし、ユーザーが日常で体感する実効速度は、理論値とは大きく乖離しています。総務省の実効速度調査や民間調査機関の計測データを集約すると、2026年時点の都市部における平均実効速度は、4Gが下り40Mbps〜90Mbpsであるのに対し、5Gは150Mbps〜450Mbps程度で推移しています。日常的なブラウジングや4K動画のストリーミング再生には30Mbpsあれば十分であるため、一般的な用途において劇的な差を体感しにくいのが現実です。