ショウリョウバッタ飼育で最も多い失敗原因が「餌の選択ミス」です。カブトムシ用の昆虫ゼリーや、キュウリ・キャベツといった野菜だけを与えて衰弱させてしまう事例が頻発しています。
ショウリョウバッタは完全な単子葉植物食、とりわけイネ科植物を主食とする偏食傾向の強い昆虫です。飼育下で与えるべき餌と避けるべき給餌方法は以下の通りです。
- 最適な主食(イネ科植物):エノコログサ(猫じゃらし)、ススキ、メヒシバ、オヒシバ、チカラシバなど。道端や空き地で容易に採取できます。
- 補助的な餌:小松菜やチンゲンサイなどの葉物野菜は非常用として食べることがありますが、主食の代用にはなりません。キュウリやレタスなどの水分の多すぎる野菜は、下痢を引き起こして急死の原因になります。
- 餌の鮮度維持:バッタは萎れた葉や乾燥した硬い草を食べません。小さめの瓶やフィルムケースに水を入れ、脱脂綿やスポンジで隙間を塞いだ上で草を挿し、常にみずみずしい状態を保ちます。隙間を塞がないとバッタが水中に落ちて溺死するため厳重な対策が求められます。
水分補給における水やり・霧吹きの手法にも注意が必要です。バッタの体に直接霧吹きで水をかけると、気門(呼吸孔)が塞がれて窒息死する恐れがあります。水分補給は、新鮮な葉に含まれる水分で大半が賄われますが、乾燥が著しい場合はケースの側面に軽く微細なミストを吹きかけ、水滴を飲ませる形をとるのが安全です。