ネットカルチャーやビジネスパーソンの雑談でも圧倒的な知名度を誇るフレーズが、「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」です。この言葉の出どころは、武論尊氏原作・原哲夫氏作画による金字塔的バトル漫画『北斗の拳』に登場する敵役、聖帝サウザーの台詞にあります。
退かぬ媚びぬ省みぬ 元ネタとなった場面は、一子相伝の暗殺拳・南斗鳳凰拳の伝承者であるサウザーが、主人公ケンシロウとの決戦において自身の絶対的優位と覇道への執念を誇示する名シーンです。作中で発せられた北斗の拳 サウザー セリフは、以下のような苛烈な文脈を持っています。
「帝王に愛などいらぬ! 逢えば情が生じる! 情は非情を鈍らせる! 退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ! 帝王に敗北はないのだ!」
では、なぜサウザーは「顧みぬ」ではなく「省みぬ」と言い放ったのか。ここにサウザー 名言 理由の深層が隠されています。
サウザーはかつて、敬愛する師父オウガイを伝承の儀式によって自らの手で殺害してしまった凄絶な過去を抱えています。「愛があるからこそ、人は別れや喪失の痛みに苦しまなければならない」と悟った彼は、心を鬼にして愛を捨て去り、一切の後悔や反省を拒絶する道を選びました。
つまり、ここでの「省みぬ」は、「自分の下した決断や非道な行いに対し、後になって悔いたり反省したりする軟弱さは一切持ち合わせない」という強烈な自己規制と防衛機制の表れなのです。読者がこの台詞に圧倒されるのは、単なる悪党の暴論ではなく、悲哀を断ち切るために自省すら封殺した孤独な男の悲壮な決意が宿っているからにほかなりません。