初心者が最も迷いやすいのが、自走用車椅子と介助用車椅子の選択です。両者の外観上の決定的な違いは「後輪タイヤの直径」と「ハンドリムの有無」に集約されます。
自走用は、利用者が自らの手で漕ぐためのリング(ハンドリム)が外側に装着されており、車輪も20〜24インチと大きめに作られています。車輪が大きいことで、わずかな腕の力でも回転力を得やすく、屋外のアスファルトの段差や砂利道でも車輪が取られにくい安定性を備えています。また、足こぎ(足の力で床を蹴って進む動作)を行う場合も、座面高を低く設定できる自走モデルが適しています。
一方、介助用は後輪が12〜16インチと小型で、ハンドリムが付いていません。利用者が自分で漕ぐことはできませんが、全幅が5〜10cmほどスリムになり、重量も軽量なものであれば8kg台から存在します。室内でのドアノブの通過や狭い廊下の直角旋回、自動車の荷室への積み込みにおいて圧倒的な扱いやすさを誇ります。
判断基準として、利用者に「自分で車輪を漕いで目的地へ向かう意欲と腕力があるか」「足こぎによるリハビリテーション効果を狙うか」が焦点となります。完全な全介助であり、外出時の運搬性を最優先する場合は介助用を選ぶのが王道です。