洗面台でパフを洗う際、最もやりがちな誤りが「ハンドソープで代用する」行為です。しかし、専門家が警告する化粧パフ洗い方ハンドソープNGの理由には明確な化学的根拠があります。ハンドソープには手肌の潤いを守るためのエモリエント成分(油分・保湿剤)や、手肌専用の殺菌剤・香料が豊富に含まれています。これらはパフの微細な気泡の奥に入り込むと水流だけでは完全に洗い流すことができず、繊維内に残留します。
残留した保湿成分はパフの表面に膜を張り、ファンデーションを弾いて粉飛びやムラの原因になるだけでなく、乾いたパフを硬化させて肌触りを悪化させます。さらに、残留した殺菌成分や香料が次にファンデーションを塗る際、デリケートな顔の皮膚へ直接移行して接触性皮膚炎を誘発するリスクすらあるのです。
また、特殊な構造を持つクッションファンデパフの洗い方にも細心の注意が必要です。クッションファンデ用のパフは、液体を吸い込みすぎないよう内部に特殊なフィルムを挟んだ多層構造(ルビセル素材など)で作られています。一般的なスポンジパフのように強く揉み洗いしたり雑巾絞りのようにねじったりすると、内部のフィルムが剥離・破損し、二度と元の密着力を発揮できなくなります。クッション用パフは手のひらの上で滑らせるように「押し洗い」することが鉄則です。
洗浄後に最も多い失敗が、化粧パフ乾かし方と干し場所の選定ミスです。「早く乾かしたいから」と直射日光(天日干し)に当てたり、ドライヤーの温風を当てたりすることは絶対に避けてください。紫外線や高熱はポリウレタン素材を急速に酸化・硬化させ、ひび割れやボロボロと崩れる原因になります。また、洗濯バサミで挟んで吊るすと、挟んだ部分の繊維が潰れて形状が元に戻らなくなります。
正解は、風通しの良い日陰での平干しです。吸水性の高いタオルの上に寝かせるか、100円ショップ等で入手できる吊り下げ式の平干しネットを活用し、内部まで完全に乾くまで24〜48時間ほど陰干ししてください。中途半端な生乾きの状態でポーチやコンパクトへ戻すことこそが、最も雑菌を爆発的に増殖させるトリガーとなります。